お子さんの保湿ケアはどうしているでしょうか。クリニックで診療をしていると保湿ケアが足りていない子が多いことに気づきます。
子どもの肌は潤っているように思われがちですが、皮膚が薄く保湿力が弱いため乾燥しやすく、乾燥性湿疹により肌が荒れてクリニックを受診されるお子さんも多いです。また、汗疹や虫刺され、アトピー性皮膚炎などの肌トラブルは乾燥により悪化するため、保湿で予防することが重要です。
生まれた時から保湿を開始し、少なくとも幼児期くらいまでは継続することがお勧めです。
保湿剤はワセリンやヘパリン類似物質(商品名:ヒルドイド※など)、市販の保湿剤などがありますが、お子さんに合った保湿剤を見つけることが重要です。保湿力が高いのはワセリンやヘパリン類似物質ですが、市販の保湿剤でも十分保湿できる場合もあります。
軟膏やローション、泡スプレーなどいくつかの剤形がありますが、それぞれ保湿力や塗りやすさが異なります。保湿力が高いのは軟膏で、塗りやすさは泡スプレーに軍配が上がります。ローションは軟膏と泡スプレーの中間といったところです。
乾燥を防ぐには十分な量の保湿剤を塗ることが重要で、目安は保湿剤を塗った時にベタベタしてティッシュがくっついて落ちない程度です。ヘパリン類似物質の場合は、チューブで指先から第一関節まで出した量で大人の手のひら2枚分の面積に塗るのが適切な量です。意外とたくさんの保湿剤が必要だとわかると思います。
ご家庭でできる保湿ケアでお子さんの肌トラブルを予防しましょう。