スマホやゲーム、タブレットなどのデジタル機器は、子どもたちの生活に欠かせない存在となっています。その一方で、使い方について悩む保護者も多いのではないでしょうか。
日本小児科医会では、2歳未満の子どもにはテレビや動画の視聴を控え、2歳以上でも1日2時間以内を推奨しています。しかし、実際には学習アプリやオンライン授業など、教育や情報収集の手段として使う場面も増えており、完全な制限は難しいのが現状です。推奨時間にも明確な根拠があるわけではなく、大切なのはなぜ制限が必要なのかを理解し、各家庭でルールを決めることです。
たとえば、デジタル機器の視聴時間が長いと人との直接的な関わりが減り、発達や人間関係に影響を及ぼす可能性があります。家族と顔を合わせて会話する時間を確保したり、一緒に楽しめるコンテンツとして使ったりなどの工夫が必要です。また、就寝前にブルーライトを浴びることで自律神経が乱れ、睡眠障害につながったり、日中の活動に支障をきたすことがあります。寝る1時間前からは画面を見ない習慣をつけましょう。近くで見たり暗いところで見たりすることで近視になるリスクもあるため、画面を見る際の環境にも十分注意しましょう。
デジタル機器は、使い方次第で子どもの学びや成長を助けるツールにもなります。使える時間帯や場所、使用目的などを子どもと一緒に話し合い、安心して使える環境を整えていきましょう。また、保護者自身もスマホやテレビの使い方を見直し、子どもにとって良いお手本となるよう意識することが大切です。