らぶ♡ふぁみvol.19掲載 ※無断転載禁止

<らぶ♡ふぁみスタッフより>20代〜30代に増えている子宮内膜症。産後月経痛がひどくなったけれど、子育てに追われて痛み止めを飲みやり過ごしているママも多いのではないでしょうか。また、2人目不妊の原因にもなっている子宮内膜症について教えてもらいました。

子宮内膜症とはどのような病気ですか?

子宮内膜症は、子宮内膜の組織が本来の場所である子宮の内側ではなく、卵巣、卵管、直腸、膀胱、腹膜(お腹の中の膜)など、子宮の外にできる病気です。卵巣にできると卵巣チョコレート嚢胞、子宮の筋肉の中にできると子宮腺筋症と呼ばれます。この組織は、通常の月経周期に合わせて増殖し、出血しますが、子宮外のため体外に排出されず、痛みや炎症を引き起こし様々な症状が現れます。

どのような症状がありますか?

主な症状は、月経の際の強い下腹部痛や骨盤痛、腰痛が一般的ですが、性交時や排便時にも痛みを感じることがあります。重症になると、排卵の前後にも下腹部痛や腰痛が現れることがあります。また、子宮内膜症は不妊の原因となることもあります。

治療はどのような方法がありますか?

治療には、対症療法、内分泌療法、手術療法があります。対症療法では痛みを和らげるために鎮痛薬や漢方薬を使用します。内分泌療法では、ホルモン剤の内服や注射等、またホルモンを放出する柔らかいプラスチックを子宮内に挿入する方法もあります。手術療法では、重症でなければ腹腔鏡手術で小さな傷で病変部分を取り除くことができます。治療方法は、患者さんの年齢、症状の程度、妊娠の希望の有無などに応じて選ばれます。

子宮内膜症以外に、子育て中のママたちに多い子宮の病気やトラブルはありますか?

子育て中のママたちに気にしてほしい子宮の病気やトラブルとして、まず子宮筋腫が挙げられます。これは子宮の筋肉に発生する良性の腫瘍で、場所や大きさによっては強い月経痛、多量出血、下腹部の圧迫感、頻尿などの症状が現れることがあります。次に、子宮頸がんの前段階である子宮頸部異形成です。症状がなくても定期的な検診を受け、早期発見が重要です。さらに、出産後には骨盤底筋が弱まることで子宮脱が発生しやすくなります。軽度の場合は骨盤底筋トレーニングで改善できますが、重度の場合は手術が必要になることもあります。これらの症状や病気について気になることがある場合は、早めに産婦人科を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。