らぶ♡ふぁみvol.13掲載 ※無断転載禁止

貧血は女性にとって様々な不調をもたらす原因になっています。また、妊娠・出産・授乳期を通して貧血の症状を発症するママも多くいます。
今回は貧血の症状や改善方法について教えてもらいました。

貧血の症状について教えてください。

貧血とは、全身へ酸素を送り届ける働きをする血液中の“ヘモグロビン(Hb)”の濃度が低くなることを言います。そのため、動悸、息切れ、疲れやすいといった症状がでてきます。貧血には様々な原因がありますが、妊娠中に最も多いのは鉄不足です。
妊娠中はお母さんの血液の量が増えることでHbの濃度が薄くなること、赤ちゃんや胎盤が鉄を使うことで貧血になりやすくなります。

産後に起きやすい貧血の症状とは

産後はお産の時の出血の影響で一時的に貧血は悪くなってしまいます。産後の貧血が重症だと傷の治りが悪くなったり、気分が落ち込みやすくなることが報告されています。

隠れ貧血や脳貧血というのは貧血とは違うのでしょうか。

隠れ貧血とは、血液検査でHbは正常なのに体内の鉄が不足している状態のことです。体内にストックされている鉄をいっぱい使ってなんとかHbを正常に保てている状態で、貧血と同じ症状が出ることがあります。妊娠前、生理による出血が多かった方や偏食の方はなりやすいとされています。

脳貧血は急に立ち上がったり長時間立っていることで、ふらふらしたりめまいがして気分が悪くなってしまうことです。症状が似ているため貧血だと思われがちですが、これは起立性低血圧と呼ばれるものです。妊娠をすると血圧のコントロールがうまくいかなくなるため起こりやすくなります。転倒して頭やお腹を打たないように注意してください。

改善方法、治療方法等を教えてください。

貧血の原因で最も多いのは鉄不足ですので鉄剤を内服してもらいます。それでも間に合わなさそうな場合は注射をすることもあります。軽度の貧血であればお薬を飲まなくても鉄分を含んだお食事を取ることで自然に改善していきます。