2022年7月から町田市の3歳児健診で新たに弱視スクリーニング検査が始まりました。
今回は弱視についてお話しさせていただきます。
弱視とは、生まれつき視力が悪いことではなく、成長の過程で視力がうまく育たなかったために視力が悪くなってしまうことで、約2%のお子さんにみられると言われています。
生まれた直後はまだ明暗を見分けるくらいしかできませんが、0歳で0.1くらいの視力、1歳で0.2、2歳で0.6、3歳で1.0と成長とともに徐々に視力も発達していきます。
しかし、生まれつき遠視や近視、乱視、斜視などがあると、ものがよく見えない状態が続き視力の成長が妨げられてしまい弱視になってしまうことがあります。
遠視・近視・乱視があるとピントが合いにくいため、目を細めて見たり、近づいてものを見たりすることがあります。斜視があると左右の視線が別方向に向くため目線が合わないことで気づかれます。
これらの異常に対しては、眼鏡での矯正や眼帯着用、手術などで治療を行います。
ただし、程度が軽い場合は異常に気づかれないこともあるため、健診などでチェックを行っていきます。3歳児健診では、親御さんに協力してもらって視力検査を行います。
また、町田市の3歳児健診ではスポットビジョンスクリーナーという機器を使った弱視スクリーニング検査が開始されました。スポットビジョンスクリーナーは、弱視の原因となる遠視・近視・乱視・斜視を調べることができます。
これらの異常を早期に発見し早期に治療することで、弱視を予防することが重要です。