子どものケガの中でもどうしたら良いのか判断に迷う
「切り傷」について教えてもらいました。

「転んで手足を切った」「家具の角に頭をぶつけて出血した」「海や川で足を切った」など様々なエピソードがあります。切って出血した場合「縫った方が良いのかな?」と迷ったり、後々傷が化膿したり残ったりした経験は誰もがあるかと思います。まず「化膿しやすい傷」については血の巡りが悪い箇所、例えば手足の中でも肘や膝など関節部分や、外でのケガで汚染されていることが挙げられます。この場合にはキレイに処置しておく必要があるので受診をお勧めします。

傷自体小さくとも「刺し傷」やトゲなど異物が残っている可能性があること、ポタポタ垂れたり流れるほどの出血がある傷は「深い傷」「化膿しやすい傷」と言えますのでやはり受診をしましょう。その場で出来る対応としてはまずは「止血」で、傷自体を圧迫して子どもが痛がる場合は傷の口を閉じるように周りを抑えると良いでしょう。ドクンドクンと拍動するような出血や脂肪(黄色)を超えて腱(白色)や筋肉(赤色)が露出しているような傷はより速やかな受診、止血も困難そうであれば救急車を呼んで良いと思います。病院では「止血」「汚染の解消」「瘢痕予防」に留意した処置をします。化膿した場合は、痛い思いをしながら連日処置が必要になるので、初回の処置でとにかくキレイにしておくことが大切です。

受診の際は手足の場合「整形外科」、顔の場合「形成外科」「皮膚科」、頭の場合「脳神経外科」などが挙げられますが、専門科で迷ってもまずは「外科」系で初期対応をしてもらって、美容的な心配があれば後々専門医に紹介してもらいましょう。

瘢痕(はんこん):医学的にいう傷跡のこと